i’maの地蔵盆について

元稲荷市場内のi’maで開催する地蔵盆への御支援並びに御協力を、いつもありがとうございます。
 
本年も2023年8月23日、24日に17:30から地蔵盆を開催いたします。
 
地蔵盆とは、子供の守り神とされている地蔵(地蔵菩薩) を2日間お祀りをし、こどもの健康や幸せを願う行事として 主に近畿地方で開催されています。お参りに訪れたこども達には、御礼として接待(地蔵の世話)をしている大人達からお菓子を渡します。 接待をする大人達は地蔵を飾り着け、お経(般若心経など)や御詠歌(西国三十三ヶ所御詠歌)を詠み、地蔵を囲みながら食事するなどをし、こどもを迎えます。(私たちは読経や御詠歌の詠みあげはしておりません。)
 
稲荷市場には数十年前まで2箇所に地蔵がありました。稲荷市場の中央あたりで私たちがお世話をしていた地蔵が、そのうちの1つです。この地蔵は、元は鳥の屠殺場としてあった場所にあり、鳥供養地蔵と聞いています。2009年頃より管理者不在となったこの地蔵を私たちが引き継ぎ、毎年地蔵盆を開催してきました。地域の中で様々な理由で地蔵が減る中、たくさんのこども達がお参りしてくれていました。
 
それから9年が経ち、マンション開発用地の為に市場が取り壊しとなり、私たちが開催していた地蔵盆に終わりがやってきました。しかし「毎年お参りをしてくれていた大勢のこども達の為に地蔵不在でも、地蔵盆を続けたい。」と考え、唯一立ち退きを免れた稲荷市場の南側の新拠点で2018年以降も引き続き開催をしています。
と言った経緯で現在当会場には地蔵はいないのですが、市場解体中に見つけた地蔵の佇まいに近い石をお祀りしています。
 
近隣に住むこども達を見守る大人がいて、また私たち自身も過去経験をしてきた土着の文化である地蔵盆を可能な限り今後も続けていきたいと思っています。
 
地蔵の不在に「仏教的観点や、歴史的観点が軽視されているのでは」という地域の方の貴重な御意見を毎年頂戴致します。非常に貴重な御意見ですので毎年参考にさせて頂いております。ありがとうございます。
 
私たちが何よりも大切にしているのは「こども達の健康と幸せ、沢山お菓子が貰えて、そしていつもよりも少し遅い時間まで街で遊んでも親に許してもらえる貴重な体験」であり、歴史的宗教的観点ではありません。
 
当会場で開催します地蔵盆を、今後ともあたたかく見守っていただけますと幸いです。
 

稲荷市場地蔵盆会場管理者 三宗(i’ma)

 
※当会場の地蔵盆では、金銭でのお供えや寄付はお受けできません。また会場で残りましたお菓子は近隣の学童保育コーナーに寄付させて頂いております。